雑記
婆が70を過ぎた頃によく、存命の同級生を数えた方が早いと言っていた。その歳にもなると、誰でも生きていれば会いたくなるらしい。 嫌うことは若さであると思う。 死の間際にはカーテンコールと同時に手を繋げる人が多いといい。嫌いなものも好きなものもど…
心の澄んだ人が言っていた。 何年もかけて濁りを解いた水はやわらかい。
春に亡くなった先生へメールを送った。 先生が死んだということを思い出すとまだ悲しいので、思い出さないようにしていたが、自分の腹が決まってきたこともあったから送った。 彼女が死ぬ前の日の夜、耳元に何ともつかないヒロヒロとした楽しい電子音楽が聴…
死が近い人と、母子間の愛情が枯渇している人に感じることは似ている。 後者は目の奥に吹き荒れている砂漠がある。前者は鼻の周りくらいにそれがある感じ。 死ぬほど疲れている人は少し違っていて、大量に発汗したあとのような感じがする。それが事実の場合…
この音楽を本当に好きなのだろうかと考える。 繰り返し聴くことで、"慣れ"は"好き"と錯覚される。 1回目を聴いた場面とは違う場面で2回目を聴くと、この曲は聴いたことがあるという親しみを感じる。また違う場目で3回目を聴き、メディアなどで不意に流れた際…
友人から「月がでかい」とのメッセージ。 まだ低く、陸橋がかかって見えなかったが、農道の方に歩いていくと見えた。 小間切れの雲のあいだにあって、より明るく感じた。 また1週間ほど外には出ていなかったが、外はもう稲刈りの後の甘い香り。 あまりにも切…
自分が展示をした1階のホールに黒いピアノがあって、次第に鍵盤がカラカラと散らばっていくなか、CATSのmemoryを弾いていた。 美しい夢。
白、海坊主、空のあと、そこで記憶がなくなった。
ここまで生きられたのだから、どんどん行こうというわけにもいかん。 例の如く足踏みをしたりもまた良いだろうと、啄木のように生きられればなぁと思う。 一度は死んだ身だけれど、あの決死のような気持ちとは違った希望的な死へのあこがれは、死ぬまで持ち…
これはやはり男性に限った美術史だと、これもまたインチキであると感じた。 女性の創作物に優れたものがなかったという議論は済んでいるようで、そもそもそんな市場はなかったのだとのことだった。 社会自体が男性原理の産物なので、これまではそうだったと…
隣県の盛岡市が米ニューヨークタイムズの「行ったほうがいい52の都市」に選ばれたそうで、紹介された4つのお店はECサイト経由の注文がパンク状態で、うれしい悲鳴。 私もなんだか嬉しかったのと同時に、あぁここでもかという思いがした。 権威に認められた途…
驚くことや悪いことを言われても何も考えず、まずほほ笑む。 考えをいちど白くしてほほ笑み、考えるのはその後で。
全部のことを描けると思っていたら大間違いで、精密に描いたところで、 この主観に及ぶ懐かしさの波や、心の奥から迫りくるようなものを描くことはできない。 まして人のものならなおさらで。 せいぜいできることをやっていこうと思います。 せいぜい、自分…
"理解はできるが、私はそれが美しくて大事なことだと思えなかった" それに勝る言葉がないと思った。 私が美しいと思うことに通ずる、あたたかさや思い遣りや、溝川の泥をさらって水をきれいにしたいというようなひたむきさが感じられなかった。 他を戦略的に…
人の気も流せるように修行しようと、これから月1回は通うことにした。 師匠ももう85歳だからと自分が焦っていたのか、とにかく焦んなよと言われた。死期が近いと感じている。 本人も、わかっている気がする。 儲けに興味がない人なので、本を出したり道場を…
夕方、外出先で起きてしまう。 密室の状況下で起き、外にばれぬようになんとか発作を抑えようとしたことが良くなかった。 身体が硬直するなかで手をつねり我慢したが、気道に石が積み上がって行くように息ができずに頭が熱くなり汗をかいた。過呼吸。 外の状…
女とは、男とは、俺とはと語り出した瞬間から、その対象の何たるかとは離れていってしまう。
"本当の意味では多様性を認められないから、多様性多様性と騒ぎ立てる" うらで統一という思想が支配しているから、多様性という言葉や思いが膿のように世に出てきたのかな、と感じた。 国家ができる時に宗教が起こる(または逆)のだから、政治と宗教問題とい…
感受性が強く繊細な人ほど攻撃性は高まる。生命がしょっちゅう危機に陥りやすいからだ。 論文を見たが、なかば心理学的なことしかかかれていない印象で、臨床にも科学にも乏しかった。反面わかりやすく、用語も少なく、大衆に受けやすい。(どこが広めたかっ…
小学校理科の時間は築地先生という方がもたれていた。目の奥の優しい先生で、耳が聞こえにくい子の担任でもあった。 教室のなかだけでの授業は少なく、観察園と呼ばれる学校横の庭のような場所へ出てやることが多かった。 観察園は最低限の整備はされていた…
初日にパニックが起きたが、いつも通り気丈に話しかけてくれた。その隣に立っておられた姪にあたる方にも見守られながら、特有の汗をかいた。 呼吸をしろと言われたが、一度反応してしまった扁桃体・ニューロセプションはなかなか戻せるものではなかった。 …
扁桃体 海馬 ↑ 視床下部 松果体 内耳 ・放射線 ・電気
家族にも打ちのめされることがある。人にとって、根深い問題になって一生つきまとうことが多い。 私も暴力と支配をうけて育ったが、その人をまったくの毒や害ということはできなかった。 その人の小さい頃を思い出すと可愛いと思ったし、苦しみを共有して、…
何か大きな災害が起きる予感がして数日、大変調子が悪かった。雪は中途半端に降ってくれて、今日は雨でまた路面が見えている。 昨日は目がはじけるような痛みと頭痛がひどく眠れなかった。 呼吸を通すとなんとかおさまるが、それでも気持ちが挫けていると呼…
今日は1週間遅れで呼吸の練習へ。 不思議な場所で、行きはこわくて帰りはよいよいになる。吹雪のなかから抜けると、師匠の家らへんは晴れだった。 自分の障害をようやく認められたことと、展示する絵や恋人についても話した。 全てのことや人は出会い方で、…
寝返りを全く打てていないのか、朝背中の血流が滞って鈍痛になる。気持ちよく起きられる日は1年に数回あるかないかで、たいてい首か顎か目が痛い。 ころころして血流を再開させているあいだに、外が光って間も無く雷鳴が聴こえて、それがかなり近い。 昨日寝…
今年は気圧の変わりが早く、差も激しく、精神的に崩してしまった人や手術を受けた人は大変苦しい秋冬になったと思う。 私のほうも、特にこの1週間はメガネも辛いほど眼圧が高いようで、寝ているしかなかった日が多かった。ホルモン剤が体に馴染むまで、鬱症…
正直なところ、自分に責められながら何年も準備をしていた。 媒体を絵に絞り、自分が何を描くべきか10年は迷った。10年以上は他人の作るものを見ないことを徹底した。現代アートを知ったことは寄り道で、自分のやりたいこととは違うもののことははっきり分か…
今週だけで、自分を信じるしかないという言葉を何回も聞いた。 相手を最低なやつだと思って、自信のないふりをするのももうやめよう。
思えばほとんど呼吸をやれていなかった。今日はいいか、今日もいいかとさぼっていたが、今回のようにならなければ学ばなかった。 なぜか腰椎の5番の靭帯が損傷していて、座りも立ちもできなくなって初めて色々思うところがあった。 何も出来なくなって泣きつ…