昔から心の片隅にいた、先に幸せになってはいけないという感情が沸々としている。
呼吸を習って全て削いでいった気になっていても、家族の影武者のような感覚はなくならない。消えたり現れたりするんだろう。
私は自我が強いのに自分というものを持たなかったから、自分の損得を願って動ける人は、どういう感覚のクオリアをもつのか想像できない。
昔は影武者になっていれば充足感があった。補完されなければ不完全であるというような、貶しの中での思い込み。
この人を置いて行ったら、この人はどこまでも堕ちて行ってしまうんじゃないかという思いがあります。堕ちて寂しい思いをしているのを思うと堪えられない。
そう思うこと自体が惨めな思いを抱かせることも分かったが、いまだどうしたら良いのか分からない。
きっと辛いだろうが自分で頑張ってもらうしかない。私は影武者だから辛いのか。